
“FP(ファイナンシャル・プランナー)”とは、顧客のライフプランニングをもとに、資金計画のアドバイスを行う専門家のこと。
お金に関する知識をそなえ、相談者の夢や目標が叶うよう、アドバイザーとなって助言をしたり、サポートをするのがFP(ファイナンシャル・プランナー)のお仕事です。

そんなFP(ファイナンシャル・プランナー)について、「どんな資格なのか?」を徹底解説していきます!
FP(ファイナンシャル・プランナー)の役割と需要
FP(ファイナンシャル・プランナー)は、相談者のライフスタイルや価値観などを踏まえながら、家族状況、収入・支出の内訳、資産、負債、保険など、あらゆるデータを収集・分析します。
そして、長期的かつ総合的な視点でアドバイスや資産設計を行い、その実行をサポートしていきます。
<FPが受ける相談テーマの例>
- 家計管理の相談
- 保険の見直し
- 老後の生活設計
- 資産運用の相談
- 住宅資金やローンの相談
また、上記の問題を1人では解決できない場合は、外部専門家(弁護士、税理士、社会保険労務士、銀行、証券会社など)と相談をしながら、ファイナンシャル・プランニングを進めていきます。
どんな人が受けるの?
FP(ファイナンシャル・プランナー)は、金融関係の仕事に就いていてスキルアップを図りたい人や、自己啓発として取得する人が多い資格です。
身近だけど意外と知らないお金の知識が得られるため、幅広い世代から人気を集めている資格です。

業種別にみる特徴
詳しいデータは、日本FP協会が発表している「データで見るFP資格」(外部サイト)から、業種別・年代別の特徴を見てみましょう。
2018年8月現在、業種別属性は次のようになっています。
<業種別属性>
- 生保・損保:22%
- 証券:18%
- 事業会社:14%
- 学生・主婦・その他:13%
- 銀行・金融:11%
- FP事務所・士業事務所:7%
- 不動産・住宅:6%
- 協同組合:5%
- 官公庁・自治体・団体:4%
金融関係はもちろん、様々な業種の人が受験しているのが分かります。
また、ビジネスマンだけではなく、自己啓発やスキルアップを図りたい主婦の方や、就職活動で差を付けたいと考える学生にも人気があります。


年代別にみる特徴
FPになる人は、どのくらいの年代の人が多いのでしょうか?
同じく「データで見るFP資格」(外部サイト)から2018年8月現在のデータを見てみましょう!
<年代別属性>
- 40歳代:32%
- 50歳代:30%
- 30歳代:18%
- 60歳以上:13%
- 10~20歳代:7%
このように、40歳代・50歳代が約6割を占めています。
ただし、上記の数字はあくまでもAFP・CFPの資格を持っている人の年代です。
例えば、3級FP技能士の場合ですと、実際の試験会場ではもう少し若い年代の方(20~30歳代)が多いように見えます。
データでは出てきませんが、男女比は男性の方がやや多いかな?という印象です。
しかし、女性の方も結構多いので、極端な偏りはなくバランスは良い方だと思います。
FP(ファイナンシャル・プランナー)の試験内容
FP試験には「1級ファイナンシャル・プランニング技能士」、「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」、「3級ファイナンシャル・プランニング技能士」の3つの等級があります。

また、FP試験にはそれぞれの等級に「学科試験」と「実技試験」があり、学科試験と実技試験の両方に合格することで、「〇級ファイナンシャル・プランニング技能士」の資格を得ることができます。



それでは、「学科試験」と「実技試験」の特徴を見ていきましょう!
学科試験
FP試験の「学科試験」は、マークシート方式による筆記試験の形で行われます。
問題の形式は以下のようになっています。
- 3級ファイナンシャル・プランニング技能検定は、「〇×式」、「三答択一式」の問題が合計60問。
- 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定は、「四答択一式」の問題が60問。
- 1級ファイナンシャル・プランニング技能検定は、【基礎編】と【応用編】に分かれていて、【基礎編】は「四答択一式」の問題が50問、【応用編】は「記述式」による筆記試験が5題。
合格基準は2級・3級ファイナンシャル・プランニング技能検定は60点満点中、36点(6割)で合格となり、1級ファイナンシャル・プランニング技能検定は200点満点中、120点以上(6割)で合格となります。


- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
試験ではこの6つの分野から概ね均等に問題が出題されます。
この試験範囲から分かるように、FP試験ではお金に関する幅広い知識が求められます。
実技試験
FP試験の「実技試験」は、2級・3級ファイナンシャル・プランニング技能検定は筆記試験の形で、1級ファイナンシャル・プランニング技能検定は口頭試問方式または筆記(記述式)で行われます。
また、実技試験には等級ごとにそれぞれ次の種類の試験が用意されています。
- 3級ファイナンシャル・プランニング技能検定は、「①個人資産相談業務」、「②保険顧客資産相談業務」、「③資産設計提案業務」
- 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定は、「①個人資産相談業務」、「②中小事業主資産相談業務」、「③生保顧客資産相談業務」、「④損保顧客資産相談業務」、「⑤資産設計提案業務」
- 1級ファイナンシャル・プランニング技能検定は、「資産相談業務」、「資産設計提案業務」
上記のいずれかの試験に受かれば、実技試験は合格したことになります(すべての種類を受験する必要はありません)。
ちなみに、合格点は学科試験と同様、6割以上の点数で合格となります。




FPの難易度・合格率は?
さて、ここまではFP試験の内容を見てきましたが、難易度や合格率はどうなっているのでしょうか?


まずは3級に挑戦してみて、さらに学習したい人は2級や1級に挑戦してみると良いよ!

FP試験の合格率は実施回によって若干異なりますが、概ね安定して推移しています。
3級の合格率の推移
<学科試験の合格率>(※きんざい実施分)
2018年9月実施 : 61.64%
2018年5月実施 : 57.84%
2018年1月実施 : 65.34%
<実技試験の合格率>
【個人資産相談業務】
2018年9月実施 : 51.46%
2018年5月実施 : 71.20%
2018年1月実施 : 67.13%
【保険顧客資産相談業務】
2018年9月実施 : 34.32%
2018年5月実施 : 35.69%
2018年1月実施 : 42.98%
【資産設計提案業務】(※日本FP協会実施)
2018年9月実施 : 86.50%
2018年5月実施 : 90.47%
2018年1月実施 : 89.07%
2級の合格率の推移
<学科試験の合格率>(※きんざい実施分)
2018年9月実施 : 21.45%
2018年5月実施 : 28.24%
2018年1月実施 : 28.53%
<実技試験の合格率>
【個人資産相談業務】
2018年9月実施 : 20.47%
2018年5月実施 : 23.87%
2018年1月実施 : 31.72%
【中小事業主資産相談業務】
2018年9月実施 : 41.97%
2018年1月実施 : 47.56%
2017年9月実施 : 49.95%
(※毎年1月、9月のみ実施)
【生保顧客資産相談業務】
2018年9月実施 : 37.42%
2018年5月実施 : 45.47%
2018年1月実施 : 50.20%
【損保顧客資産相談業務】
2018年9月実施 : 54.61%
2017年9月実施 : 72.35%
2016年9月実施 : 60.51%
(※毎年9月のみ実施)
【資産設計提案業務】(※日本FP協会実施)
2018年9月実施 : 50.52%
2018年5月実施 : 51.68%
2018年1月実施 : 57.45%
1級の合格率の推移
<学科試験の合格率>
2018年9月実施 : 8.24%
2018年1月実施 : 14.52%
2017年9月実施 : 10.41%
<実技試験の合格率>
【資産相談業務】
2018年6月実施 : 85.40%
2018年2月実施 : 86.45%
2017年6月実施 : 86.50%
【資産設計提案業務】(※日本FP協会実施)
2018年9月実施 : 71.3%
2017年9月実施 : 88.1%
2016年9月実施 : 87.0%
FP試験は“身近にあるけど意外と知らないお金の知識”が身に付く資格です。
お金の知識を知っているのと知らないのとでは、人生設計に大きな差が出てくることもあります。
職業によってはお客さんのためになるのはもちろん、自分自身のためにも学んでおいて損はありません(むしろ得できるかも?)。
ここ数年、非常に人気が高いのも頷けるのではないでしょうか?
ぜひ、このサイトを参考にして合格を目指してみてください!

