FP(ファイナンシャルプランナー)の資格試験は、「学科試験」と「実技試験」に分けられています。
「実技試験」と聞くと……
- 「実際にロールプレイングや面接でもするの?」
- 「なんだか難しそう……自分でも合格できるかな?」
- 「どうやって対策したら良いんだろう……」
と不安になりますよね。でも安心してください!
この記事では、イメージと少し違うFPの「実技試験」について、疑問点を解消していきます。
実技試験の内容:実は3級と2級は筆記試験
実技試験では、FP(ファイナンシャルプランナー)としての実務的な知識が要求されます。
最初に聞いた人はここで勘違いしてしまうのですが、試験では面接やロールプレイングが行われるわけではありません。
3級・2級ファイナンシャル・プランニング技能検定は筆記試験の形で、1級ファイナンシャル・プランニング技能検定は口頭試問方式または筆記(記述式)で行われます。

実技試験の実施団体は2つ
資格試験では珍しく、FP試験の実施機関は2つに分けられています。
1つ目は「金融財政事情研究会」、略して「きんざい」と呼ばれている機関。
2つ目は「日本FP協会」と呼ばれる機関です。


実技試験の試験科目:3級FPは3種類、2級FPは5種類、1級FPは2種類
実技試験には受験する等級ごとに、それぞれ次の種類の試験が用意されています。
等級 | 試験科目 | 実施機関 |
3級FP技能士 | 個人資産相談業務 | きんざい |
保険顧客資産相談業務 | きんざい | |
資産設計提案業務 | 日本FP協会 | |
2級FP技能士 | 個人資産相談業務 | きんざい |
中小事業主資産相談業務 | きんざい | |
生保顧客資産相談業務 | きんざい | |
損保顧客資産相談業務 | きんざい | |
資産設計提案業務 | 日本FP協会 | |
1級FP技能士 | 資産相談業務(口頭試問) | きんざい |
資産設計提案業務(筆記:記述式) | 日本FP協会 |
上記のように、試験科目によって実施機関が異なります。
また、試験科目によっては実施日が決まっているものもあるので注意してください。
等級 | 試験科目 | 実施日(毎年) |
3級FP技能士 | 個人資産相談業務 | 1月・5月・9月 |
保険顧客資産相談業務 | 1月・5月・9月 | |
資産設計提案業務 | 1月・9月 | |
2級FP技能士 | 個人資産相談業務 | 1月・5月・9月 |
中小事業主資産相談業務 | 1月・5月・9月 | |
生保顧客資産相談業務 | 1月・5月・9月 | |
損保顧客資産相談業務 | 9月 | |
資産設計提案業務 | 1月・5月・9月 | |
1級FP技能士 | 資産相談業務(口頭試問) | 2月・6月 |
資産設計提案業務(筆記:記述式) | 9月 |
上記のいずれかの試験科目に合格すれば、実技試験は合格したことになります(すべての種類を受験する必要はありません)。
ちなみに、合格点は学科試験と同様、6割以上の点数で合格となります。
どの試験科目を受ければ良いの?


例えば、銀行に勤務している人は「個人資産相談業務」や「資産設計提案業務」、生命保険会社に勤務している人は「生保顧客資産相談業務」など、職業や担当業務にあった知識が身に付けられる試験科目を受けるのが効果的です。


実技試験は、ファイナンシャルプランナーとしての実務経験がなくても、学科試験の知識を十分理解していれば解ける内容になっています。
ただし、学科試験とは別に個別対策が必要です。
学科試験のテキストを一通り読んだら、実技試験の問題集も解くようにしましょう。計算問題も多いので、電卓をたたいて計算する練習も必要です。

